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「カスタマーサクセス」とは何か?
- Column
- 2020.6.1

「カスタマーサクセス」という言葉をご存知でしょうか?
この数年で日本でもようやく認知されてきました。
カスタマーサクセスという言葉を調べると「顧客が成し遂げようとしていることを支援するための考え方およびその組織、戦略、オペレーションである」と書かれています。
一般的には「顧客を成功に導くことでLTV(顧客生涯価値)の最大化を目的とする組織や一連の活動」と説明されますが、日本では「カスタマーサポートの延長」や「おもてなし」と考えられる傾向があります。
しかし実は、これとはまた少し違った側面が存在します。
そして今後、ますますカスタマーサクセスの重要性が叫ばれていくなかで、各企業はどのように取り組んでいくべきか?より真剣に考えていく必要があると思っています。
実は「カスタマーサポートの延長」というのは日本における特徴的な誤解で、アメリカでは「チャーン(顧客が自社サービスを解約して他社サービスにのり替えること)の防止」という誤解がありました。
カスタマーサクセスの本質は、カスタマーを育成・支援して成功を手にしてもらうことです。従って、カスタマーサポートチームではなく、カスタマーサクセスチームが担当するというのが正しい形になります。
そしてカスタマーサクセスは、デジタル技術の進化の影響を受ける業界が取り組むべきことであり、決して限定的な話ではないということも併せてお伝えしたいと思います。
プロダクトは「モノ+サービス」として定義し、
カスタマーサクセスはデータとシステムで対応。
カスタマーサクセスというと、何から何まで至れり尽くせりのサポートを、人によるオペレーションによって実施することだと誤解してしまう傾向があります。
実際は、カスタマー自身が自分で対応できる、あるいはカスタマー同士が助け合える環境を作っていくことが非常に重要で「おもてなし」をシステム化するとともに、自助と互助の環境を作ること。という定義のほうが正解に近い気がしています。
たとえばFAQを充実させる、対応メールを自動化するなどもこうした施策の一環であり、人によるオペレーションが最も効果的だからと、テクニカルデスクのマネジャーが直接出向いたり、常に電話で丁寧に説明することを続けていてはビジネスはスケールしませんし、自社のリソースも枯渇してしまいます。ここがよくある誤解と失敗の入り口であるとも言われています。
最も大切なのは、それがカスタマーにとって本当に価値あることなのか?という点であり、お客様にとって「サクセス」とは何か?を真剣に検討して決めないといけないということがとても重要になります。
そのためにBloom Act では「お客様は誰か?」という視点を忘れずに常に社内で議論し続けています。
自社サービスのお客様を理解するのはとても難しいことで、従来のモノの売り切りモデルでは通用していた形であっても、現在ではお客様一人ひとりをより深く知ることからはじめなければならず、最も重要なリテンションモデルとなります。
よって、自分たちがどのような価値を世の中に届けたいのか?というミッションやビジョンを明確にし、理想のカスタマー部隊の構築を目指すべき試行錯誤を繰り返しています。
日本企業がもともと持っている、おもてなしの精神にプラスして、計測可能なデータを利用しながら、徹底的な「顧客にとってのサクセス」を定義することがカスタマーサクセスの第一歩になると考えています。
是非とも自社の事業、また自社のお客様にも当てはめて「顧客におけるサクセスはなにか?」という問いを投げかけてみると新しい発見があるかもしれません。
弊社でも、理想的な形に近づけられるように日々努力を続けていきたいと思います。